教師や学校が原因の不登校を生まないために(後編)
今回は、僕が「教師や学校が原因の」不登校を生まないために意識していることの後半3つを紹介する。
4 個別の配慮はガンガン受け入れる
特別に〇〇について配慮して欲しいと言われた場合、保護者の了解が取れていて、他の子に迷惑をかけないことならガンガン受け入れる。
特に多いのは給食に関して。
「〇〇を少なめにしてもらえませんか?」等。
この個別の配慮について、やたらと嫌がる教師がいるのだが、僕には意味が分からない。
自分のクラスの子どもにはこうあって欲しいという願望が強いのか。
教師なんて良くも悪くもたかが1年のつき合い。本人と保護者の希望より大切なことなんて無いのだ。
僕達の仕事は、そのことによって起こり得る周りとの摩擦がありそうなら、それを伝えてあげること。
そういった配慮を受け入れてくれなくてしんどいという理由で学校に来れなくなるなら元も子もない。
教師は、自分の役割や責任がどこまでなのかを履き違えてはいけない。
ちなみに
「個別の配慮を受け入れていると、他の子も甘えて追随してくるんじゃないか。」
というような意見も聞くが、
「お家の人と話し合って決めてるから、あなたもそうして欲しければお家の人と話しよか?」
で、甘え系は一撃である。
もし本当にその配慮を求めているなら、本当に保護者と話をすればいい。
5 学校に来にくくなっている子を無理やり引っ張らない
これまで学級担任をしてきて、学校に来にくい時期がある子もいた。
その時に気をつけたのは、無理やり引っ張ろうとしないことだ。
もちろん来て欲しいという気持ちは伝えるし、話し合いもする。
でも、最終的には本人の気持ちやタイミングを尊重するよという態度を見せることが、遠回りなようで近道な気がしている。
実際、教師のために学校に行くわけではない。
僕達がするべきなのは、その子が来たくなるようなことを学校で用意し続けるということ。
6 とにかく全員を見る
教師が原因の不登校は、教師自身が対応を気をつけて防げばいい。
難しいのは、学校生活自体とか、友達関係がしんどくて不登校になってしまうのを防ぐことである。
これを防ぐには、とにかく全員を見るしかない。
特に気をつけるのは休み時間。
どんなに授業がおもしろくなくても、どんなに勉強が好きじゃなくても、友達と会ったり、自分の好きなことをしたりできる休み時間が楽しければ学校に来る理由になる。
その逆も然り。
そこが楽しくなければ、一発で学校が嫌になることもある。
全員が友達との時間や自由な時間をそれなりに楽しめているかをチェックするのには、やはり休み時間。
別に毎回めちゃくちゃ楽しそうである必要はない。時間や日によって波はある。
大切なのは、ずっと楽しくなさそうな状態が続いていないか。
ポイントは、もれなく全員を見れているか。ここを妥協してはいけない。
子ども達と一緒に遊ぶのもいいが、定期的に教室全体を見渡して全員の様子をチェックするのもすごく大切なことである。
もし気づいたことがあれば、その子に合う何らかの方法で手を打って、しんどさが限界を迎えないようにしたい。