教師や学校が原因の不登校を生まないために(前編)
不登校については、今色々な考え方が出てきている。
どう考えるかは個人や家庭の自由なので、それについてとやかく言う気はない。
さらに、学校に行けない(行かない)理由も多岐にわたる。
本人すら理由が分からないこともある。
そんなことから、学校に来ることを単純に全員が目指すべきものとする時代ではなくなってきている。
しかし、子ども本人は楽しく学校に行きたいと思っているのに、教師や学校が原因で行けないという状態は、やはり作ってはいけないものである。
僕は個人的に、学校に来ることそのものに意味を見出していることもあり、自分のクラスの子達全員が楽しんで学校に来てくれることを目指してきた。
そう考える理由は別の記事で書いている
https://potter44.hatenablog.com/entry/2020/03/28/211426
が、今回はそうなるためにやってきたことを、前編後編に分けて、6つ紹介しようと思う。
1 感情的に怒らない
教師の感情的な怒鳴り声が嫌で学校に行きたくないという声を、これまでの経験の中で少なからず聞いてきた。
ポイントは、学校に行きたくなくなる程しんどい思いをするのは、怒鳴られている(大抵怒られ慣れている)子ではなく、周りでそれを聞いている子という点である。
腹が立つ出来事があったとしても、そういう子達がいるということを教師は頭に入れておかなければならない。
ちなみに、子ども達にとっても納得の、意味の分かる叱りはもちろん必要。むしろ子ども達はそれを求めている時もある。
しかし、感情に任せて怒るのは要注意。あまりにも回数が多かったり、子ども達にとって怒りポイントがよく分からなかったりすると、そういったしんどい思いをする子をつくってしまいかねない。
2 子どもの話を聞く
「話が通じる」というのは、実は当たり前ではない。
同僚の子どもとのやりとりを見ていて、「あれ子どもからしたら意味分からんやろなぁ、、」と思うことはけっこう多い。
シンプルに話をちゃんと聞いていないこともあれば、子どもだからといって何かを適当にごまかそうとしているようなこともあるし、子どもをはじめから決めつけているようなこともある。
話が普通に通じるというのは、大人でもすごく安心感につながることである。
子どもだからといって馬鹿にせず(けっこう大人と同等やそれ以上のことを考えていることもある)、教師が真摯に話を聞くことは、子どもの大きな安心感につながる。
3 個別の評価を入れる
教師からの個別の評価・細かい言葉かけは、僕達が思っている以上に子ども達の喜びややる気につながっている。
保護者との懇談を重ねるうちに知ったのだが、本当に思っている以上に子ども達の心に影響を与えている。(教師にとっては嬉しいこと!)
その中で、特に意識すべきなのが「中間層」の子達。
コツコツと頑張っているけれど、いい意味でも悪い意味でもパッと目立つ事がない子達への個別の評価が少なくなっていないだろうか。
その子達も頑張っていて、教師からの評価を求めている。
「学校が楽しくない」と足が遠のいてしまってから、あまり評価をしてやれてなかったなと気づくのは残念。
特に「中間層」の子達への評価を丁寧に入れることを意識しながら、全員が教師に見てもらえていると感じられるようにしたい。