ポッター教育研究所

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「席替え」のポイント

僕は教室の子ども達の席を僕が決めることにしている。

月1で席替えである。

 

席替えの仕方についても色々なやり方を聞いてきたし、それぞれにメリットデメリットがあるのだと思う。

 

僕が席を教師が決めた方が良いと思っている1番の理由は、やはり場所的な環境(席)が子どもに与える影響は大きいと感じるからである。

 

一人一人のことを考えて、今のその子に合った環境を設定してやることは大切だと思うからだ。

 

今回は、どの場所にどんな特徴があると頭において席を決めているかを紹介する。

(30人学級程度の想定)

 

 

 

まず1番前の席である。

 

やはり1番前の席は特等席なのである。

 

1番前の席になった子のパフォーマンスが上がるというのはこれまでの経験ではっきりと感じたことである。

 

教師や黒板が目の前にあることで臨場感があるからなのか、教師から「気」のようなものが出るのか分からないが、色んな意味でパフォーマンスが上がる。

 

なので、基本的には満遍なくみんなにあたるように考えるが、特に今何かのタイミングで特別に期待しているとか、今波に乗らせてあげたいと思っている子がいたら充てるようにしている。

 

また、最近コミュニケーションが不足してしまっているなと感じる子を1番前にすることもある。

 

1番前は落ち着きのない子が充てられる場所というイメージが強い。確かに目は届きやすいのだが、それだけの理由で埋めていくのはもったいない場所である。

 

前から2番目も、1番前に準ずる感じで効果があると思う。

ただ、やはり1番前はちょっと特別である。

 

 

 

次に1番後ろである。

 

僕はけっこう1番後ろも重宝している。

 

1番後ろは意外と教師の目が届くし、あと大きな特徴は、他の子から見えないということである。

 

多動や注意欠陥の傾向がある子は、他の子から注意をされやすい。

 

そんなことがあってもいいタイミング(子)であればどこでもいいのだが、ちょっと今はそっとしといてやりたいというタイミングであれば1番後ろである。

 

多少ゴソゴソしていても目立たないので友達から指摘されにくく、そのことによるストレスを減らしてやれる。

ひどければ教師が言ってやれば良い。

 

その意味で最強なのは、1番後ろの角である。

 

 

 

次に通路沿い。

 

通路沿いというか、教師が机間巡視で回りやすい場所である。

 

今勉強で細かい支援が必要だなと思う子は、通路沿いである。

 

今の僕の教室で言うと外側である。

前右はし後ろ左はし。

 

1番前は上で書いたように特別な効果があるが、数が限られている。通路沿いとなると少し数が増える。

 

実際、机間巡視でさっと行けて指導しやすい場所であれば、支援はけっこう丁寧にできる。

 

必ずしも前である必要はない。

 

真ん中あたりのように、さっと行きにくかったりじっと留まりにくかったりする場所は支援がしづらいなと感じる。

 

 

 

 

ここまでは支援的な意味での場所の特徴を挙げてきたが、今活躍して欲しい内容も要素になる。

 

 

シャイだけど、ぜひ全体に意見を出して欲しいなという時には前。

 

みんなに姿で見本を見せて欲しいなという時には前や真ん中。

 

全体を見て考えて欲しいことがあったり声かけを期待していたりする時は後ろ。

 

 

 

こういったことや、もちろん子ども同士の相性も考えて席を決める。

席の配置も一つの指導という感じである。

 

それぞれの場所にけっこうそれぞれの効果があるので、適当に決めるのはもったいないと思う。