親としての子どもの勉強のサポートのポイント
僕の兄弟は全員、幼稚園から大学まで国公立。
そして僕以外の2人は高学歴。笑
親は教育熱心ではあるけど、学歴に拘ってはいなかった。
実際、全員中学受験もしていないし、中3の夏までは塾にも行ったことがなかった。
でも結果的に、全員自分の希望する大学には進み、満足に学ぶことができた。
しかもリーズナブルに。
色々な考え方があるし、子どもによって向き不向きもあるのかもしれないが、共感していただける方の参考になればと思い、今思うと我が家で行われていた、親としての子どもの勉強のサポートのポイントを時系列で紹介する。
①誕生〜小学校入学
一番のキーポイントは「興味関心」。
そして、親が勉強というものを広く捉えること。
大人は、ともすれば、机に向かってする"いわゆる勉強"だけを、勉強と捉えてしまいがちである。
しかし、生活の中の至る所に勉強は転がっている。
その生活の中の「勉強のかけら」を、我が子の興味関心に合わせて拾い集めることが、この時期の親の重要な役割である。
例えば散歩中に子どもが何かに興味を示した時に、それを詳しく説明してやる。
「赤い葉っぱだね。」
「ザラザラした葉っぱだね。」
「前に見た時と、お月様の形が違うね。」
この例で言うと、理科や語彙の勉強になる。
例えば買い物に行った時に、買うものの個数や、硬貨や紙幣の数を数えさせる。
例えば町で働く人との印象的な触れ合いがあった時には、その仕事や気持ちについて少しおしゃべりをする。
他にもいくらでもあるが、例えばそんな感じである。
大切なのは、子どもの興味関心を生かすということ。
子どもは興味のあることはどんどん吸収するし、興味のないことはなかなか頭に入らない。
小さい頃はなおさらである。
ちなみにここで言う興味関心というのは、お気に入りのようなしっかりしたものも、その時偶然気になったというような小さなものも両方である。
その我が子の興味関心を親がキャッチして、それを生かして、時と場合に合わせて、説明したり、考えさせたり、触れさせたりするわけである。
その中で、"いわゆる勉強"的なことに子どもが興味を示せば、その時はやればいい。
今我が家の3歳の長男は、ひらがなをなぞったり、数に親しんだりするワークブックを気に入って、時々一緒にやっている。
それは、今長男がそれらに興味を持ってやりたがるからやっているわけで、もし興味を持たなければ、小学校入学までやらなくてもいいと思っていた。
一番良くないのは、子どもの興味関心を無視して親のペースで物事を進めたり、勉強を狭く捉えて"いわゆる勉強"を無理に進めたりして、子どもの知的好奇心を潰してしまうことである。
ここで縮んだり潰れたりしてしまった知的好奇心はなかなか回復しない。
それはその後の人生の学びを考えると大きな痛手である。
ちなみに、定期購入できる幼児向けの通信教材もすごく人気があるが、僕の親も利用していなかったし、我が家でも利用していない。
別にすごく否定するわけではないけど、その時の我が子の興味関心に合うものとは限らないということと、シンプルにコストもすごいので、自分達でその都度"我が子にとってのいい勉強"を考える方がリーズナブルだなという感じである。
②小学生の間
基本的に、①でやってきたことは継続&拡大である。
我が子の興味関心を細かくチェックして、時と場合に合わせて働きかける。
さらに小学生くらいになると、博物館等に行ったり、旅行にも学びの要素を取り入れたりと、動きとしても大きく、内容としても深いものにレベルアップしていける。
小学校に入ってからの新たなポイントは、学校の勉強を最大限活用するということである。
学校の勉強はただである。
しかも、先生に個別に質問してもただ。
しかも学校の勉強は毎日5・6時間ある。
宿題も合わせるとさらに増える。
この時間を徹底的に有効活用する癖をつけられるかどうかは、その後の勉強に大きく関わる。
かつて親に、子どもに学力をつけるために意識したことを聞いたことがある。
①先生の話を一言一句漏らさず聞かせる
②宿題を必ずさせる
③分からないことがあった時には先生に聞かせる
僕はおしゃべりだったので、授業中に私語をしていないか細かくチェックされた。笑
学校の授業に最大の集中力を注ぐために、予習みたいなことは家では一切しなかったし、先取りの塾にも行かなかった。
塾にも色々な目的があるので全てを否定するわけではないが、週に数時間の塾に入れて我が子に学力がつくと思っている保護者の方はよく考えて欲しい。
学校の授業は毎日5・6時間である。
こちらの学びの質を高める方が明らかにコスパがいい。
少なくとも我が家では、これを徹底しただけで、中3まで勉強が分からなくなることはなかった。
しかし、学校の勉強を最大限活用するというのは、地味かつ中長期的に効果を発揮するものなので、勉強法を聞かれた人にアドバイスしても、真剣に受け取って実践する人はほぼいない。
リーズナブルなのになーといつも思う。
③中1の1学期
親が具体的に勉強に口出しをするのはこの時期まで。
①②に加えてここで押さえないといけないのは、定期テストへの準備の仕方である。
小学校の勉強では、上記のポイントさえ押さえておけば、正味それ以外の家庭学習はほぼほぼ必要ない。
しかし中学校となると、さすがに定期テスト前にはそれ用の家庭学習をする必要が出てくる。
そのやり方を教えてやるのだ。
でもやることはすごくシンプル。
テスト範囲の教科書を隅々までよく読む。
テスト範囲のワークをきちんとやる。
ということ。
もちろん「きちんと」の中身が大切なわけで、
①1回解く
②もう1回解く
③①②で間違ったところを正解するまで解く
ということ。
これを1学期の中間テストと期末テストと2学期の課題テストに向けての準備までは、親がしっかりチェックしながら教えていく。
でも逆に言うとこれで終わりである。
このシンプルな勉強法は、その後の全ての自主学習の基礎になる。
もしこの後にまだごちゃごちゃ細かい口出しをする必要があるなら、ここまでのサポートのどこかがミスっていたと言える。
実際、我が家ではこの時期以降、特に高校に入ってからは、親から早く寝ろと言われることはあっても、勉強しろと言われることはなかった。
(ちなみに我が家では、必要に応じて、学校のワークに加えて、家庭でも教科書準拠の問題集を購入していた。やることは学校のワークと同じである。)
この方法も、勉強法を聞かれた人にアドバイスしても、真剣に受け取って実践する人はほぼいない。
リーズナブルなのになーといつも思う。
④その後
僕はその後、周りに流される感じで、高校では予備校に通った。
でも自分で言うのも何だが、受験直前の対策講座以外は別に必要なかった気がして、弟には高校も塾なしでやってみろと注文した(偉そうにw)。
その結果、高校でも②③をきちんと徹底した弟は、受験直前以外は塾にも行かず、僕よりも遥かにいい大学に入学した。
リーズナブル負けである。
⑤読書
上記の①〜③に加えて、我が家では読書にはかなり力を入れていた。
特に小学校中学年くらいまでは親リードで。
小さい頃は寝る前の読み聞かせ。
図書館では毎月の家族全員の図書館カードを使って制限いっぱいの本を借りる。
これも、中学年くらいまで親がリードして本好きにしてしまえば、後は自走する。
図書館を利用しまくりでほぼ買っていないので、これもリーズナブル。